全州へ行こうよ!韓国の全羅北道(チョルラブクド)・全州市(チョンジュシ)の旅行情報をご案内。韓国を代表する食の都、全州・全羅北道の見どころ、グルメ、交通・宿泊情報などをご紹介します。

昔から食べ物が美味しいことで知られる全羅道。広大な湖南平野で獲れる穀物や山菜、海で獲れる海産物はもちろんだが良質な塩とそれから作る塩辛などの醗酵調味料は欠かせない。「味」の裏方を担う良質な塩の生産地を訪ねた。


全羅北道の西側は遠浅の海。日本統治時代に干潟を利用して塩田が開発され、韓国でも数少ない天日塩田の製法が今も守られている。
この地の食を支えている扶安郡の熊沼(コムソ)塩田を見学した。

塩田は最盛期の半分ほどになった今でも2万坪、15区画あり、毎年3月~10月初めにかけて塩が生産されている。
写真奥方向から手前に向かって緩やかな傾斜がついているが、干潟から汲み上げられた海水は太陽光と風にさらされながら傾斜を流れ落ちる。
この間に水分が蒸発し塩分濃度2パーセント程度だった海水は25度まで濃縮されて塩の結晶ができる。
太陽が照りつける真夏なら15日くらいで完成。

参考:韓国KBS「風景のある旅行」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=c8G8E3pxMNA#!

こちらが出来上がった塩。大きめな四角い結晶がキラキラと光って美しい!

味見させてもらうと、ほのかな甘みが感じられ、とんがった塩辛さがない。全羅北道産の多くの発酵食品にはこの塩田の天然塩が使われているという。だから他の地域とはひと味ちがうのか、と実感できる。

結晶となった塩は木造の倉庫で2ヶ月~数年も寝かせられる。
この間に塩は空気中の水分を含み、さらに蒸発し、を繰り返し、80種類以上のミネラル成分がまろやかになり味が良くなっていくのだ。

20キロずつ袋詰めにされて出荷される塩。

※塩田での塩の販売は有りません

だが最高級とされる塩は夏ではなく5月に生産されるという。

その理由は、晴れて風が強いという気象条件に加え、近くから飛んでくる「松の花粉」が塩に混ざるから。松花粉入塩の効能はドラマ「許浚(ホジュン)」で知られた韓国医学の古典書「東医宝鑑」にも載っているそうだ。

案内してくださった生産部長のユ・ギソンさんは化学を学び、より良い塩を生産するために日夜努力を続けている研究者。
環境にやさしく、安全な高品質の塩作りを大切にしているそうだ。


塩田の見学を終え、近くの「熊沼港水産物総合市場」へ。
市場外には穴子やエイ、太刀魚など、日本では見かけない干物を売る店が並ぶ。
市場の中では新鮮な魚介類のほか、先ほど見学したコムソ塩田の塩を使って作られた塩辛類が売られ、真剣な表情で品定めするアジュンマで賑わっていた。


市場の裏手では干物を作るために女性たちが立ち働く。

たのんで味見させてもらった「海老の醤油漬け」の美味しさにびっくり!
とろりと甘エビのような食感で、旅先でなければ買って帰りたいぐらい。

熊沼塩田の天日塩と塩辛市場곰소염전 수산물종합시장