全州へ行こうよ!韓国の全羅北道(チョルラブクド)・全州市(チョンジュシ)の旅行情報をご案内。韓国を代表する食の都、全州・全羅北道の見どころ、グルメ、交通・宿泊情報などをご紹介します。

廃線となった線路の両側にぎっしりと立ち並ぶ小さな家々。日本統治時代の面影を残す風景は昭和そのもので時を忘れされてくれるようなゆったりした風情と、この町に生きる人々の生活の断片をそこかしこに見ることができる。

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通称「線路村(チョルト マウル)」。もともとは海だった場所を日本の繊維会社が埋め立てて使った土地。
ここに「ペーパーコリア」という新聞用紙メーカーの製品や原材料を運ぶために旧群山駅との間に2.5キロの鉄道が敷かれた。

終戦後、家主がいなくなったこの土地の線路脇に、住むところのない貧しい人々が集まり、住み着いたのが線路村の発祥だ。

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鉄道の際まで、板張りやコンクリートの粗末な建物がびっしりと貼りつくように建ち並ぶ珍しい町並み。2008年6月まではディーゼルの貨物列車がこの線路を行き来したという。
通過時には駅員が大声で住人に注意を喚起し、洗濯物や鉢植えなどを家の中に避難させながら時速10キロほどで走行していたそうな。

今は役目を終え、線路と両側の建物だけが残っている。

日本統治当時の建物も多く、そのレトロな雰囲気は音楽ビデオの背景や映画などにも使われている。

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ふと見上げると干柿が吊るされていた。

洗濯物や植木鉢、赤い唐辛子も干されている。かつてはここを貨物列車が走っていたなんて信じられない静かな光景だ。人々の生活の断片を垣間見ながら、列車の走行と騒音で、けっして住みやすくはなかったであろうこの場所で生活せざるを得なかった時代背景に思いをはせる。

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写真を撮りながら歩く私たちに、ひとりの女性が「食べながら行きなさいよ」と言って、たくさんのミカンを下さった。人情も風情もあるすてきな村、と外から来た自分は思う。

だが無神経にカメラを向けたり、勝手にドアを開けたりする観光客に住民の皆さんが困惑しているのも事実のようだ。

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退去してよその土地に移り住む人も多く、空き家も増えているらしい。再開発の波がこの村に押し寄せるのも時間の問題だろう。
いつまでこの時間が止まったかのような風景を見ることができるのか……。

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※観光スポットとして脚光をあびるようになり、多くの写真愛好家が訪れていますが、ここは一般人の住宅地です。
かってに敷地に立ち入ったりカメラを向けることのないよう、撮影の際には十分な配慮をお願いします。

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京岩洞線路村(キョンアムドン チョルギルマウル:경암동철길마을)